【妄想登山】剱岳

もう15年ぐらい前の話か。。。

白馬岳から雪倉岳を通って朝日岳にいき、蓮華温泉に降りた次の日に、富山に出て、馬場島の公園で一人テント泊。翌日、早月尾根を登り、早月小屋でテント泊し、剣岳を目指すつもりだった。ただ、その日は生憎の雨模様。もし、どうしようもないような雨なら諦めもつくのであるが、なんとなくの雨。霧雨・小雨とはいえないレベル。身軽な登山者はみんな登っていく。そんな中、迷いながら出発。10分程度歩いたところで、迷いに迷い、引き換えすことにした。

帰りの道中ものすごく後悔していたのを覚えている。下山してみると雨はあがり、上の方の雲が晴れてきているように見えたからだ。「山は逃げない」自分を納得させる唯一の言葉だった。

今、考えてみると、それはいい判断だったと思う。もちろん雨の中、テントの道具をもって、厳しい岩・鎖を超えられたのかというのもある。登っても何も見えない可能性は高かった。自分としてどこまで歩くのかを明確にしていなかった。剣山荘で泊まるのか、雷鳥沢や室堂まで行くのか。やや自信過剰になっていたところだったので、何らかの事故にあっていた気もする。

妄想してみた

剱岳へのあこがれがありつつも、山は逃げないといいつつも、一体いつになったら登るときが来るのか。ピークハントを目的に始めた百名山制覇の目標はここ15年ぐらい止まっている。自分の体が動くうちに再び登り始める日が来るのか。いやいやくるのかではなく自分の意思なのだとも思う。やるかやらないかだ。

風呂に入りながら北アルプスの登山ルートガイド本を眺めていた。今、剣岳に登るとするとやはり室堂から入って、別山尾根から往復なのだろう。立山から北に歩いて別山に出るルートもある。あるいは体力をつけて早月尾根からのぼり室堂か。ただ、実は以前からなんとなく憧れを抱いているルートがある。途中の別山から立山に行く途中の真砂岳から東に伸びるルート。内蔵助山荘、内蔵助平、内蔵助谷出合を通って黒部ダムに降りる(またはそこから登る)ルートである。内蔵助平から北へ行ってしまうといわゆる「裏剱」というやつで自分の領域ではないが、内蔵助山荘のほうに登るのであれば、一般ルートの範疇か。
早月尾根をリベンジして、剱岳登頂後、真砂岳から内蔵助山荘方面へ降りて、黒部ダムへ下山する。。。なかなか面白そうではないか。もう、そんな体力ないかもしれないけど。逆はどうか。黒部ダムから入り、内蔵助山荘へ上り、登頂後、帰りは室堂に戻るのも、楽しそうだ。ガイド本と地図をにらめっこしならが、いろいろ妄想した一時。叶うときは来るのか。いろいろ考えていれば、思っていれば、きっとそのときは来るものと信じて、来週も過ごすことにしたい。